沢尻エリカさんの大麻所持事件を受けて、色々と契約関係等を考察するこのシリーズ。
今回は、沢尻エリカさんとスペインの個人事務所との関係性を考察してみたいと思います。
沢尻エリカさんが芸能活動をするにあたって、スペインに個人事務所を設立していることは一般に公開されている情報であり、またそのスペインの個人事務所とエイベックス・マネジメントが沢尻エリカさんの芸能活動についての業務提携契約を締結しているということも一般に公開されている情報でもあります。
よってこれらは事実のことであると前提して今回のシリーズで色々と考察しております。そして、沢尻エリカさんが何故スペインに個人事務所を設立したのかという理由については、前回色々と考察をしてみました。
今回考えるのが、タレント沢尻エリカさんとスペインの個人事務所との関係性はどうなっているのかということです。
前回も書きましたが、一般にタレントが個人事務所を持つ場合、だいたいは株式会社という法人の形にすることが多いです。で、タレント自身がその個人事務所の代表取締役又は役員になるということが一般的ですね。タレントさんのご家族の方が代表取締役であったり役員になっていたりということもまあ割とあります。
ただ、そうしたタレントさんの個人事務所はそもそもとしてその存在自体が一般に公開されておらず、会社名もわからなかれば、株主構成や役員構成を外部から知ることはできないです（会社名が分かれば登記データベースである程度推察はできますが）。
いずれにせよ、タレントさんが個人事務所を設立した場合、役員になっていないということはほぼあり得ないといえます。代表取締役、役員又は株主になっていることが割と一般的ではあります。それは例えば節税対策の個人事務所の場合のみならず、独立して芸能活動全般をマネジメントするような個人事務所の場合もそうですね。
【沢尻エリカさんの場合はどうか】
そこで沢尻エリカさんの場合ですね。
沢尻エリカさんは、最初に所属した芸能プロダクションスターダスト・プロモーションを解雇された後の2010年3月に、スペインに「エル・エクストラテレステレ」という名の個人事務所を設立しております。この「エル・エクストラテレステレ」が法人なのかどうか、そして法人である場合にどういった法人形態であるのか不明ですが、税金対策的なことやタレントの個人事務所の一般的な事情を考慮すると、おそらく法人だろうと推測はできます。
よってこの「エル・エクストラテレステレ」は法人であるという前提とします。
その場合、おそらく沢尻エリカさんは、代表取締役又は役員になっている可能性が高いと考えられます。それはビザという観点からみてもその可能性が高いかなと考えられます。各国によってビザ事情はまちまちですが、その国に入国・滞在するためのビザを取得しやすくするために、その国の会社の役員等になるというのは一つの手段としてあり得ます。
スペインのビザ事情に私は詳しくないので断言できませんが、スペインに所在する法人の代表取締役又は役員になっていれば、そうでない場合に比べて、スペインに入国・長期滞在するためのビザは取得しやすいのではと考えられます。
スペインの法人の代表取締役又は役員になることで、スペインの就労ビザを取得して長期滞在しやすくなる可能性もありますし、またスペインには起業家ビザというのもありますので、これを取得しやすくなるのかもしれません。
そうしたスペインビザ事情を考慮すると、沢尻エリカさんはおそらくスペインの個人事務所「エル・エクストラエレステレ」の代表取締役又は役員になっているのではと考えられます。
また、タレントとしてこのスペインの個人事務所「エル・エクストラエレステレ」に所属しているという形にもなっていると考えられます。代表取締役又は役員であり、且つ所属タレントでもるというような関係性なのではと考えられます。
よっておそらくですが、沢尻エリカさんとこのスペインの個人事務所「エル・エクストラエレステレ」との間で沢尻エリカさんの芸能活動に関する契約（タレント所属契約や専属マネジメント契約等）が締結されている可能性が高いです。
その上で、スペインの個人事務所「エル・エクストラエレステレ」が、所属タレントの沢尻エリカさんの芸能活動について業務提携するという形でエイベックス・マネジメントと業務提携契約（実質的に、沢尻エリカさんの芸能活動に関するマネジメント全般をエイベックス・マネジメントにお願いしますというような内容と考えられます）を締結しているということになるのではと考えられます。
